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うすべに

長い坂道を登ってゆくと
恐ろしいほどに満開の
桜の花が まっている
じっと黙ったままで
わたしが来るまで まっている

散ってゆく花びらにわたしは
両方の手を差しのべる
だけれども
散ってゆく花びらは指の間をすり抜けて
わたしの手のひらには留まらない

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