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不可説不可説転の先

数の単位ってどこまであるんだろう…って疑問に思って調べてみた。

私達が普段 耳にする数の単位は、兆くらいまでだ。お金で言えば、国家予算。
宇宙の単位でも、兆光年くらいまでは聞くけどその先はあんまり聞かない。
兆 の次は、京。その次は 垓… って、果てしなくある。

普段こんなでかい数を使うことはない。
じゃあ、何のためにあるのこの単位??!!!

言うまでもなく、これは仏教の世界観のせいだ。

仏教壮大!!!!

昔、奈良京都に仏像を見に行った時に、あの有名な弥勒菩薩のところでこんな説明を受けた覚えがある。

五十六億七千万年後に救世主となって現れる。

うわ〜、未来すぎ…!!!! そのとき、私ははじめて仏教の壮大さに触れたのであった。
でも、まだまだこんなもんじゃなかった。

阿弥陀経にはこんな文章がある。

従是西方 過十万億仏土 有世界 名曰極楽
(じゅうぜさいほう かじゅうまんのくぶつど うせかい みょうわつごくらく)
ここから西方へ十万億仏土を過ぎたところに極楽という世界がある。

十万億仏土ってどんだけ遠いの?
どなたかが、計算した。

十万億仏土 = 十京光年
10,000,000,000,000,000 光年

極楽浄土 遠すぎ!!!!!!

でもつまり、十万億仏土って、『超遠い』っていう意味らしい。
計算するのがナンセンスだった・・・。
ちなみに、地球 と アンドロメダ銀河 間の距離は230万光年。

これらの数字の元ネタはたぶんインドだと思われ、インドってやっぱりすごいな~


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大きな楷書体と総ルビの経文、阿弥陀経と阿弥陀仏がわかるハンデイ本。
なぜ極楽に鳥がいるのか――阿弥陀経は、極楽の素晴らしい光景を描きだし、さまざまな菩薩たちや、次の生に仏となれる人々が無数にいると説く。ところがカリョウビンガなどの美しい珍鳥も登場してくる。仏教は一方では、禽獣は迷いの六道の一つである畜生界に住むといいながら、極楽にこれらの鳥がいるのは矛盾しないのか?阿弥陀経は、この答えまでも周到に用意している。

さて、数字外側はまだこれでも終わらない。ここから先は、神様尺度の領域に突入。

恒河沙 (ごうがしゃ) = 10 の 52乗
阿僧祇 (あそうぎ) = 10 の 56乗
那由多 (なゆた) = 10 の 60乗

いずれも語源が梵語で 「極めて大きな数量」 とかいう意味だったのを漢字圏の単位にしたもだ。
(10の何乗かについては色々説があるみたいだけど、一般的なのを書いた。)

不可思議 (ふかしぎ) = 10 の 64乗
無量大数 (むりょうたいすう) = 10 の 68乗

これが、私も知っていた最大の単位の上位2つ。

無量大数を数字で書くとこうなるらしい。
拾った数字なので正しいかは保障がないケド…。

100,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000

じゃあ、無量大数より先はあるのか…???



あった!!!!

↓とても全部は引用できないので抜粋で。

阿婆羅 (あばら) = 10 の 1,792乗
僧羯邏摩 (そうがらま) = 10 の 917,504乗

ああ、もう訳がわからん。どこまで数えるんだ!!! 数えるの辞めてくれ〜
そして、これが仏典に出てくる最大の数字。

不可説不可説転
(ふかせつふかせつてん) ≒ 10の37澗乗

37澗乗って…。想像をはるかに超える数字。
1澗は 1,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000

不可説不可説転をアラビア数字で書いたら、ゼロどんだけ書くんだろう…。
地球上には書ききれないっぽい…。

これに比べたら、アンドロメダまでの距離なんてちょろっとだな。
大きな数についてはこちらのページが面白かった!!

無量大数の彼方へ
http://www.sf.airnet.ne.jp/ts/language/largenumber.html

さて、ここでもう一つ発見。
検索エンジン Google の語源であるグーゴル。

1の後に0が100個 続く数字を1グーゴルとしたそうな。
そんで、グーゴルプレックスは10のグーゴル乗

う… うーん。
不可説不可説転 より大きい数なのか?? そうなのか?? そうらしい。

2006.09.6
※記事の内容は私が独自に調べてまとめた内容なので間違いもあるかもです。そしたらごめん。

こんなことばかり考えている私がSF小説など書いてる

大橋ちよのnote

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