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夢日記

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2008.06.19鳥について

ユリカモメが来た!!! と人々が騒いでいた。
見上げると一羽の海鳥が河の上を飛んでいた。

ここは ゆりかもめ (電車) が走る海辺の都市なので、私はてっきり本物のユリカモメが来てみんな喜んでいるのだろうと思っていた。
が、真相はどうやら違うようだ。 この計画のリーダーと思われるおじさんが解説を始める。

みなさんもご存知の通りユリカモメは渡り鳥です。
渡り鳥は毎年決まったルートを旅するものですが、ここ数年、彼らの行動に異常が見られるようになりました。
普段のルートを大幅にそれて迷飛するようになったのです。
多くのユリカモメたちは、海へ旅立つことができず、街に残って不自然な生活をしています。
そこで我々は日々河を行き交う船を活用して、何とか彼らを救うことはできないかと研究を始めました。
船の所有者さんに協力頂き、特殊な電波を発するレーダをとりつけ鳥たちを誘導することにしたのです。
これにより彼らは迷うことなく旅立つことができるのです。
ご覧ください。

駅の高架下に何十羽ものユリカモメが暮らしている映像が見える。
街にいる鳩と同様、薄汚れて痛ましい。

おじさんの説明によると駅に住み着いたユリカモメたちは糞をまき散らし、ゴミをあさり、住民達の迷惑になっているとのことだ。
ユリカモメたちが鳩の死骸に群がって食事をしているおぞましいシーンも映し出された。
おじさんが言うには、ユリカモメの生態はほとんど解っておらず、大部分が謎に包まれているらしい。
ユリカモメたちが街に住み着いて、彼らが肉食であることが初めて解ったのだ。
噂によると、彼らは地球を旅して遠くイースター島まで羽を伸ばすらしい。

おじさん印のアンテナを搭載した漁船が河を下って海へ向かった。
上空を見ると何万匹ものユリカモメが群をなして船のあと追って飛んでいるのが確認できた。

よかった。
彼らは無事 旅立ったんだ。

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